かわら版担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

TeamJLOCは今シーズンもスーパーGT全戦に参戦します。今シーズンの参戦体制は実績ある、ムルシエラゴ1台と昨年から大幅に改良の進むガイヤルド2台という、以下の3台体制です。どうぞ応援してください。


 66号車 triple a ムルシエラゴRG-1 ドライバー山西康司/余郷敦
 87号車 アクティオガイヤルドRG-3 ドライバー和田久/栗原宗之
 88号車 triple a ガイヤルドRG-3 ドライバー松田秀士/古谷直広


 カラーリングは66、87号車がホワイトベース、88号車がブラックベースで、精悍なイメージになっています。


 さてティームは2月29日、3月1日の2日間行われたGTの鈴鹿合同テストにムルシエラゴ1台が参加し、総合結果でGT300クラストップのタイムをマークし好調をアピールしましたが、この時点ではガイヤルド2台はまだ完成していませんでした。したがって今回の第1戦鈴鹿がシェイクダウンとなってしまいました。大幅な改良を各所に施したためしかたがありません。
 ティーム先発グループはムルシエラゴRG-1と共に3月13日木曜日に三重県鈴鹿サーキットに入りました。ガイヤルド2台も後発グループと共に到着予定です。


 レースウイークの金曜日は朝から雨でした。予報では午後から止むものの一日通してウエット路面のようです。TeamJLOCのピットガレージには66号車のムルシエラゴ1台のみが佇んでいました。実はガイヤルド2台は雨天となる事がはっきりしていたので走る事よりもその時間を利用して最終的なチェックをするため、この日の夜の搬入としたのです。


 この日は午前10時からと午後2時15分からそれぞれ90分の練習走行がありますが、明け方から降り出した雨で、完全なウエット状態で他のティームも走行を見合わせています。予報では予選、決勝日がともにドライコンディションが予想されるため、TeamJLOCは午前中の走行は見合わせ、午後からの走行時間帯に予選のための走行チェックのみ実施することになりました。
 午後の走行時間となりムルシエラゴRG-1は、山西選手のドライブで走行チェックを始めました。雨はあがったものの、路面がウエットということもあって、特にアタックするような場面はありませんでしたが、結果的にクラス5番手のタイムでこの日の走行を終了しました。ムルシエラゴに関してはマシンの調子は非常に良いようです。
 そしてこの夜、ピットにはガイヤルド2台が運び込まれ、明日の予選走行のために準備がされていました。実際に見る今年のガイヤルドはカラーリングのためか、ひとまわり大きくなったように見えます。明日の予選が楽しみです。


かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

 土曜日は前日から一転、晴天でした。朝はメカニックたちは車検、選手たちはドライバーズブリーフィングがあります。ところが、ガイヤルド2台が書類上の行違いにより車検が通らないという事態になったのです。昨年と同様、同形式のFiAGT-3の特認車なのに、車検員は新たにその証明をするようにというのです。昨年認められていてかつ今年も同じ仕様なのに、これは予想外です。
 急遽ファクトリーにあるFiAGT-3証明書を取り寄せることになりましたが、1回目の予選はできなくなってしまったのです。1回目の予選で決勝のグリッドが決まってしまうのにこれはひどい状態です。午後にも予選はありますが各クラス15分しかなく1周2分以上かかる鈴鹿では2名のドライバーが予選通過基準タイムをクリアするのはかなり難しい状況です。


かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

 そうこうするうちに午前10時となり第1回目の予選はスタートします。最初の20分間は、GT300クラスの専有です。66号車も山西選手のドライブでスタートしましたが赤旗中断もありベスト10には残れませんでした。
GT500の占有時間20分の後、最後の20分間は両クラス混走。ここで余郷選手も軽く基準タイムをクリアし、山西選手が再度アタックし、1分06秒488で6番手に。混走で不利な条件の中、山西選手はタイムアップしたのです。これでスーパーラップ進出が決まりました。


かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

 予選2回目は午後2時に開始しました。1回目と同じく風はやや強く気温は17度、路面温度は30度ありました。最初の15分間はGT300クラス占有で1回目に走れなかった87号車と88号車は車検を受けて出走したものの、タイムは出せず、決勝出走の可否は明朝のフリー走行を走って審査委員会の裁定を待つことになりました。
 2時35分からのスーパーラップはGT300クラスからスタート。5番目に出走した66号車山西選手はセクター3までクラストップのタイムをマークしていきます。
ところが誰もがトップと思った瞬間、最後のシケインで痛恨のスピンしてしまいました。残念ながらこれでノータイムということになり、明日は10番グリッドからのスタートが確定しました。


 日曜日朝のウォームアップ走行は9時35分から始まりますがその前に10分間、観客を乗せたバスがGTマシンの間を縫って走るサーキットサファリが行われました。
 天候は快晴。決勝前の最後の走行チェックであると同時に87、88号車にとっては決勝進出のための最後のチャンスでもあります。このセッションでの基準タイムのクリアが決勝出走の条件になっていた87、88号ですが、走行準備をしていたところオフィシャルからフロントアンダースポイラーの釣り金具についてFiA-GT公認ではないので外すよう指示があり、その作業をするうちに、ここでも十分なタイムをマークすることができませんでした。
前日の車検ではそういった指示がなかったのに走行直前になって言うのは問題があります。しかもこのため決勝では、グリッドに車両を並べることは許可されたが、出走はできないことになってしまいました。


かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

 決勝は午後2時からですが、午後1時前には開幕戦オープニングセレモニーが始まります。続いて短いフリー走行の後、燃料を補給しグリッドに着くためにピットアウト。全車ピットに並び、87、88号車も最後尾ながらグリッドに着きました。


かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿

 今回10番手からスタートする66号車は余郷選手がスタートドライバーを勤め、早めの20周で山西選西選手と交代して上位を目指すこととなりました。
 ローリングラップが始まりました。余郷選手も落ち着いているようです。ペースカーがピットインし、やがてスタートがきられました。10番手からのスタート、前は9番手のポルシェボクスター、後ろはMR-Sで、共にムルシエラゴよりラップタイムの遅い車両ですが、ボクスターはリストリクターが大きいため、直線が速くオーバーテイクはかなり大変だと予想されていました。
 レースが始まるとやはりボクスターが邪魔になってトップ集団にしだいに差をつけられる展開となりました。そして後ろのMR-Sの95号車が最終シケインで無謀な突っ込みで接触してきた上に、目の前でスピンし、ムルシエラゴは右リヤと左フロントを損傷してしまいました。そこで予定より少し早めにピットインしてきました。
 山西選手に交代しますが損傷箇所の応急修理にかなりの時間を費やしてしまいます。しかもやっとピットアウトしましたが、すぐに破損箇所がタイヤに干渉してしまい1周でピットイン。そのままリタイヤとなっってしまいました。
 95号車にはペナルティーが科せられましたが、今となってはどうしようもありません。初戦は残念な結果となりました。
 決勝終了後、95号車の監督とドライバーが謝りにきました。


>> 決勝終了後のコメント

余郷選手
「いやー95号車、焦る気持ちはわかるのですが、結局オーバースピードで突っ込まれました。あんな事してもお互いいい事ないのに、、、残念です」


山西選手
「修理に時間がかかったのですが、それでもピットアウトしていきました。でも130R立ち上がったらタイヤスモークで真っ白でした。残念です」


則竹監督
「今回は惜しかったですね。予選で順当に行けば表彰台は間違いなかったのですけれど。ま、次回からはガイヤルドもポテンシャルが発揮されますし、ランボルギーニ旋風を巻き起こしますので、よろしくお願いします」


 その後3月26、27日に富士合同テストがありました。ここでは87、88号車が元気に走り込みました。両車ともに1レース分に当たる300km以上を走り込みラップタイムも他車に遅れをとることもないようになりました。
第2戦の岡山に期待が持てます。皆さん期待してくださいね。

かわら板担当のレース参戦記 第1戦鈴鹿
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